背中から抜けてしまって、もうどうしようもなくなることがある。

背骨を首からずるりと抜かれたように。

ぐにゃぐにゃのずるずるだ。


そういうとき、ひとりでいた頃なら耐えることができた。

紛らわす術を知っていた。

けれどいまは、近くに人がいる。

あたってしまう。

気の毒な同居人。

ますますぐにゃぐにゃになる私。

ずるずるだ。ふたりってむずかしい。